つくづく、面白いアルバムでした。「君」と「僕」の物語はだいぶ先まで来ていたみたいで、前作「アンテナ」で十分に予感できた展開が、さらにディテールを増して。「君」のことを意識しなくなった(させなくなった)のは、たぶんもう、すれ違わなくなったからで、その過程で何千マイルも旅をしたのかもしれない。そういえば、岸田さんがメガネをはずしていて、それはとてもよいことだと思った。